← Journal

2026.10, Kamikawa, Hokkaido

生き甲斐(IKIGAI)を、北海道の小さな町で見つけ直す

生き甲斐(IKIGAI)は、人生を生きる価値があると感じさせてくれるものを表す日本語です。海外ではキャリアの図として描かれることが多いのですが、日本ではもっと静かな言葉です。毎日の小さな物事の中にある「生きている」という感覚。生き甲斐の本当の意味、有名な図の由来、そして北海道の小さな町がそれを見つけ直すのに向いている理由をお伝えします。

MOTO Colivingの共用リビングで語り合うゲストたち

日本語の「生き甲斐」の意味

「生き(生きること)」と「甲斐(価値)」を合わせた言葉です。日本人はこの言葉を気軽に使います。年配の女性なら「庭いじりが生き甲斐」、父親なら「子どもが生き甲斐」、ある人にとっては朝の一杯のコーヒーかもしれません。大きなものである必要も、仕事である必要もありません。

IKIGAIのベン図は日本生まれではない

よく見かける4つの円の図(好きなこと・得意なこと・世界が必要とすること・お金になること)は、日本で生まれたものではありません。もとはスペインの「目的(purpose)」の図で、2014年のブログ記事で「purpose」が「ikigai」に置き換えられたものです。キャリアを考える道具としては役に立ちますが、生き甲斐を「当てるべき的」にしてしまいます。

日本語の感覚はもっとやわらかいものです。ただひとつの完璧な交点を探す必要はありません。すでに自分を生き生きとさせているものに気づき、それが入る余白を増やしていく。そういう言葉です。

読んでおきたい2冊

もっと深く知りたい人には、英語の2冊がおすすめです。エクトル・ガルシアとフランセスク・ミラージェスの『Ikigai: The Japanese Secret to a Long and Happy Life』は、沖縄・大宜味村の暮らしを描いています。脳科学者・茂木健一郎の『The Little Book of Ikigai』は、生き甲斐の5本の柱を紹介しています。

  1. 小さく始める
  2. 自分から解放される
  3. 調和と持続可能性
  4. 小さな喜び
  5. 今ここにいること

どれも仕事の話ではないことに気づくはずです。1日をどう生きるか、という話です。

なぜ北海道の小さな町なのか

スピードのために作られた都市では、小さな物事に気づくのは難しいものです。大雪山国立公園のふもとにある上川町は、まったく違う速さで動いています。冬は長く雪深く、夏は短く緑にあふれ、人々は今も自分で育て、料理し、手でものをつくっています。通り過ぎるのではなく、しばらく暮らしてみると、5本の柱は考え方ではなく毎日そのものになります。雪の中の朝の散歩、ご近所さんと作る食事、温泉で過ごす夜。

MOTOの暮らしの中の生き甲斐

MOTO Colivingは、上川町で地元の人のように暮らしながら、自分の生き甲斐を見つけ直すための小さなコリビング宿です。仕事や雪、温泉に加えて、季節ごとの文化体験に参加できます。

アイヌのチセへのガイド付き訪問

伝統家屋チセで、北海道の先住民族アイヌの人々と出会い、文化にふれる

書道

自分や家族の名前を漢字で書く。1月は書き初めも

北海道の木でクラフト

オリジナルのウッドプレートやコースターをつくる

餅つき

正月のみ

日本の家庭料理

共用キッチンで一緒に作って食べる

農業体験・きのこ狩り

季節ごとに、地元の人と

上川で地元の人と大根を収穫正月にみんなで餅をつくる

ゲストの物語

イタリア出身のソフトウェアエンジニアで、AIの開発にも携わった元CTOは、キャリアブレイクと初めての日本旅行の行き先に、東京ではなくMOTOを選びました。雪の2月をまるごと過ごし、自分のリサーチに取り組み、MOTOのロゴ制作を手伝い、国際交流イベントでたくさんの日本人の友人をつくりました。本人の言葉では「地元の方々との交流や美味しい食事、伝統を学ぶことを通じて、日本文化を深く知ることができました」。

日本をもっと知りたいと3週間の予定で来た別のイタリア人CTOは、結局2か月滞在しました。マルティニークでドローン事業を営むフランス人の経営者は、7歳の娘を連れて、初めての日本旅行で、ほとんどの旅行者が知らない町を訪れました。親子でアイヌ民族の方の工房を訪れて文化を学び、娘さんは近くのスキー場で、綾香の通訳ガイドと一緒に人生初のスキーを体験しました。

滞在中にできる、シンプルな習慣

ワークブックはいりません。1週間、毎晩これだけ書き出してみてください。その日「生きている」と感じた小さなこと、自分の手でつくったりしたこと、話をした人をひとりずつ。1週間後には、たいていパターンが見えてきます。そのパターンこそ、生き甲斐を探しはじめるのにいい場所です。

よくある質問

生き甲斐(ikigai)とはどういう意味ですか?

生き甲斐は「生き(生きること)」と「甲斐(かい・価値)」を合わせた言葉で、人生を生きる価値があると感じさせてくれるものを指します。日本の日常では、庭いじり、朝の習慣、孫との時間、手仕事など、小さく個人的なものであることが多い言葉です。

IKIGAIのベン図は日本のものですか?

いいえ。「好きなこと・得意なこと・世界が必要とすること・お金になること」の4つの円の図は、スペインの「目的(purpose)」の図がもとです。2014年のブログ記事で「purpose」が「ikigai」に置き換えられ、そこから広まりました。日本語の生き甲斐は、仕事やお金と結びついている必要はありません。

日本のどこで生き甲斐を体験できますか?

生き甲斐は観光地ではなく暮らし方なので、日々の暮らしに加われる、ゆっくりとした場所ほど気づきやすくなります。地方の町、小さなコミュニティ、季節のはっきりした土地。北海道上川町のMOTO Colivingは、まさにそのための場所です。

日本語が話せなくても大丈夫ですか?

大丈夫です。ホストは英語と日本語を話し、地域の活動や交流イベントにも一緒に参加します。

どのくらい滞在すればいいですか?

暮らしのリズムに慣れるには、最低1週間はほしいところです。Coliving Plan(14泊〜)で1か月以上滞在するゲストも多くいます。

運営者・小野 綾香について

Follow Our Journey

Instagramでは、MOTOの日常や上川町の雰囲気を見ることができます

@moto.coliving をフォロー